《委員会レポート&今月のイベント》公判弁護基礎研修の報告

刑事委員会
委員 山極 丈

 この春より、Kollect京都法律事務所に入所いたしました、78期の山極丈と申します。
 私は、去る5月19日に、公判弁護基礎研修を受講いたしました。
 本研修は、私がこれから刑事弁護に取り組むにあたり、まさに必携の羅針盤となる大変貴重な学びの機会となりました。具体的には、自白事件における情状証人、被告人に対する尋問技術や弁論の心構え、また否認事件における公判前整理手続の戦略的な活用方法、反対尋問における自己矛盾供述の顕出(3C)などについて、石川先生ならびに津金先生よりご講義いただきました。いずれも刑事弁護における基礎中の基礎でありながら、実務の根幹をなす極めて重要な事項であり、先生方の豊富なご経験と実例に基づくお話から、大変多くの深い学びを得ることができました。
 さらに、在宅の被告人が自家用車で来庁することの是非や、被害者秘匿事件における被告人の着席位置に関する留意点といった、実務においてふと直面する細やかな、しかし重要な問題点についてもご教示いただきました。現場の生きた実務の感覚に触れることで、私自身も一刻も早く実際の刑事弁護の法廷に立ちたいという熱い思いが湧き上がってまいりました。
 研修を通じて実践的な知識に触れ、先生方の熱意を感じる中で、私は法科大学院時代に抱いた初心を思い返しておりました。
 私は、学生時代より、精力的に刑事弁護に取り組みたいと考えており、刑事弁護において常に活発な議論が交わされ、先進的な実践がなされているこの京都の地で、弁護士としての第一歩を踏み出すことを決意しました。
 そして、その原点には、数年前に弊所の鴨志田先生が私の地元でなされた、再審法改正に関するご講演があります。現在まさに社会的な関心を集めていますが、鴨志田先生は当時のご講演の中で、再審制度による救済の重要性を説きつつも、それだけでは遅きに失する面があり、本来は捜査、公判弁護の段階で依頼人の無実を勝ち取る必要性を強く訴えておられました。深く感銘を受けた私は、自らが全力を尽くすことでわずかでもお力になれるのではないかと考え、刑事弁護の道を志しました。本研修を受けて、私は当時抱いた熱い思いを改めて思い起こし、これからの刑事弁護活動に向けた大きな活力を得ることができました。
 また、同じく弊所の弁護士であり、私が心から尊敬する髙橋宗吾先生は、結果にこだわり抜くことを信念とされておられます。私もその背中を追い、刑事弁護に限らずすべての業務において、毅然とした弁護活動を行い、依頼者の利益を最大限追求することができる弁護士を目指しております。
 そのためにも、京都の地でご活躍される先生方の皆様から、数多くの知識と経験を貪欲に吸収させていただきたいと存じます。未熟者ではございますが、今後とも厳しくも温かいご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

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