《委員会レポート&今月のイベント》7/28『付添人ケース研究会』についての報告

子どもの権利委員会
委員 中村 太貴

 令和8年(2026年)7月28日、京都弁護士会会館にて、日下弘毅会員(75期)を発表者として付添人ケース研究会を行いました。
 付添人ケース研究会では、発表者が経験された付添人活動を紹介いただき、その活動内容について、参加者の方からのざっくばらんな質疑や意見交換を通して付添人活動についての理解を深めることを目標として行っています。本研究会では、弁護士のみならず、裁判官や家裁調査官、法務教官、少年鑑別所職員、少年友の会関係者など少年事件に関わる多様な立場の方にも参加を呼び掛けており、活発な議論を目指しています。
 今年度初回となる今回のテーマは「環境調整、審判後の社会福祉支援等の活動に注力したケース」ということで、日下会員が経験された要保護性に大きな問題を抱えた少年のケースを紹介いただきました。
 非行少年の多くは家庭環境に問題のある少年ですが、その中でも少年の生育歴やトラウマ体験、これまでの非行歴などから審判後(保護処分が少年院送致の場合は出院後)に元の家庭にそのまま戻すのが憚られるケースがみられます。
 本件はそのような少年のケースであり、家庭以外にも少年の居場所を確保できるように京都わかくさネットやユースアシストなどの関係機関と連絡を取り、支援の輪に加わってもらえるように要請したり、支援方法を協議するなどの環境調整に尽力されました。
 また、一般的には家庭裁判所の審判で保護処分が決定すれば付添人の業務は終結となりますが、本件では、審判後にも元付添人として活動を継続されており、少年院在院中の少年に面会に行ったり、在院中に法務教官や保護観察所、京都わかくさネットなどを交えたケース会議を開催して、少年が出院した後の帰住先確保や環境調整に取り組まれたところに特徴があります。
 当時は京都弁護士会に出口支援に対応した委託援助制度がなかったため、日弁連等のケース会議弁護士派遣モデル事業や子ども委託援助を駆使して、活動を続けられたということであり、こうした制度面の苦労もお話いただけました。
 少年事件の全ての事案でこうした出口支援まで対応することは困難かもしれませんが、現在は、よりそい弁護士制度が設けられ、弁護士が出口支援に関わるケースは増えていくと思われます。今回紹介された事案は京都においてのリーディングケースともいえるもので、今後の付添人活動において大変参考になるものでした。

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