常議員会報告

2026年度第5回 2026年7月23日(木)

出席常議員25名(定数30名)

《審議事項》

  1.  2026年度 京都弁護士会各種委員会委員の追加選任の件
     齋藤副会長が提案説明。
     以下質疑応答。
  • (9つの委員会に応募している会員がいるが、それだけ多く所属して十分に活動できるのか、との問いに対して)一通り所属して、合う委員会を探りたい、見定めたいという趣旨で希望を出したと聞いている。
  • (自分に合うかどうかを見定めるために所属するのはおかしいのではないか、という問いに対して)当該会員が応募しているものの半分以上がアシスタントであるが、アシスタントは委員会の定足数に影響を及ぼさないし、委員会の運営上は影響がないものと考えている。実際に委員会に入ってみないとわからないことはある。広く会務に興味を持っていることは悪いことではないのではないかと考えている。
  1.  以上の質疑応答後、以下の意見が出された。
  • 自分は、委員になったからには、定足数を満たすためにも委員会に出席しようと考えていた。ただ、アシスタントに対しても、旅費も支給するし、仕事も振り、委員と同様に扱うとしていたはずである。アシスタントだから委員会に出ないということを許容するのであれば疑問がある。
  1.  審議の結果、賛成多数で可決。
  1.  2026年度 京都弁護士会人権擁護委員会アシスタントの選任の件
     会長が提案説明。
     人権擁護委員会とも協議し、新入会員に対し、人権擁護委員会のアシスタントに申し込むかどうか意思確認を行うこととした。そして、申込みがあった新入会員について、人権擁護委員会アシスタントに選任することとした。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  2.  2026年度 京都弁護士会「憲法と人権を考える集い」実行委員会委員の追加選任の件
     髙橋宗吾副会長が提案説明。2名を追加選任したいというものである。
     なお、「憲法と人権を考える集い」は、11月29日(日)立命館大学朱雀ホールで行う予定である。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  3.  2026年度 京都弁護士会運動会実行委員会委員の追加選任の件
     山下副会長が提案説明。2名を追加選任したいというものである。
     なお、運動会の開催日は9月27日(日)、予備日は10月18日(日)である。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  4.  日弁連から意見照会のあった、「依頼者の本人特定事項等の確認及び記録保存等に関する規程」の改正案の件
     山下副会長が提案説明。
     犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則が改正されることになり、ICチップが埋め込まれている本人確認書類(マイナンバーカード等)を用いた本人確認については、ICチップを機器で読み取ることが必要となる。また、非対面取引における本人確認において、本人確認書類を郵送する場合、原則として、偽造防止措置が付された本人確認書類(住民票の写し)等に限定することとなる。
     現在は、依頼者の本人特定事項等の確認方法について、日弁連の規程に定めているが、今後犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の改正に伴い、本人確認方法が変更された場合に、規程を改正し、規則も改正することになり、機動性を欠くことになる。そこで、規程上は、本人確認方法は規則に定める旨規定し、今後規則において本人確認方法を規定することを提案するものである。
     複数委員会に照会したところ、照会先委員会からは、意見なし、または理事者一任との回答であった。
     そこで、日弁連に対し、当会としては「意見なし」と回答してよいかどうかが議案である旨説明された。
     以下、質疑応答。
  • (情報問題委員会に照会しなかった理由は何か、との問いに対して)照会先についてどのような議論がなされたかは今すぐにはわからないが、従前の照会先を踏襲した。
  1.  審議の結果、賛成多数で可決。
  1.  「不法滞在者ゼロプラン~強力推進パッケージ~」の撤回及び仮放免者らの就労の合法化等を求める会長声明の件
     髙橋宗吾副会長が提案説明。仲 晃生人権擁護委員会副委員長が資料に基づき詳細説明。
     2026年5月22日、「不法滞在者ゼロプラン~強力推進パッケージ~」が公表され、また、同日に「不法就労等外国人対策の推進(改訂)」が行われた。これらは、例えば難民認定手続において、難民条約上の迫害に明らかに該当しない事情を主張していると入管庁が考える案件の類型を拡充するなど、人権侵害の拡大につながる懸念があるため、これらの撤回を求める会長声明を発出したい、との趣旨説明がなされた。
     以下質疑応答。
  • (第4項(在留資格の更新手数料の点)は第5項のまとめの中のどこに位置づけられるのか、との問に対して)第5項の、人権保障を基軸とする入管難民認定法制の構築に含んでいる。また、在留資格の更新手数料の引き上げは、これからパブリックコメントを求めている段階なので、まだ撤回を求められないものとも考えている。
  • (難民の現在の類型と、どのようにB案件が拡大されるかを教えてほしい、との問いに対して)B案件がどのように拡充されるかは明確ではない。ただ、拙速に判断され、難民認定申請の却下が濫用されることを懸念している。
  1.  審議の結果、字句修正の上、全員賛成で可決。

 「国旗の損壊等の処罰に関する法律」の制定に反対する会長声明の件

  1.  撤回。
     撤回の理由及び今後の予定として、憲法問題委員会から提案され会長声明を発出する準備をしてきたが、2026年7月17日に成立してしまった一方で、憲法問題委員会が準備した声明案に対して、刑事委員会からも意見が出ていたことから、既に成立した法律に対する批判であるので、急ぐ必要はなく、今後憲法問題委員会・刑事委員会で合わせて協議し、8月常議員会で審議したいと考えている、との説明がなされた。
  1.  山﨑 亮氏からの入会申込み(弁護士名簿登録換え請求)の件
     [調査小委員:志部淳之介(主査)、島多玲子 両常議員]
     齋藤副会長が提案説明、志部調査小委員から資料に基づき詳細報告。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  2.  岡本 顕氏からの入会申込み(弁護士名簿登録請求)の件
     [調査小委員:小嶋 敦(主査)、北尾友華利 両常議員]
     齋藤副会長が提案説明、小嶋調査小委員から資料に基づき詳細報告。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  3.  大野鉄平氏からの入会申込み(弁護士名簿登録換え請求)の件
     [調査小委員:津島理恵(主査)、嶋田隼也 両常議員]
     齋藤副会長が提案説明、津島調査小委員から資料に基づき詳細報告。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  4.  入会申込みのあった大野鉄平氏からの入会金納付猶予申請の件
     齋藤副会長が提案説明。
     審議の結果、賛成多数で可決。
  5.  新谷正敏会員からの弁護士名簿登録取消請求の件
     齋藤副会長が提案説明。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  6.  10/23「中部一斉無料法律相談会」実施の件
  7.  12/5「北部一斉無料法律相談会」実施の件
  8.  2027/2/26「南部一斉無料法律相談会」実施の件
     一括審議、個別採決。山下副会長が資料に基づき提案説明。
     以下質疑応答。
  • (目的に、それぞれの地域における法律相談センターの一斉広報による認知度の確保と充足率の向上とあるが、たとえば無料相談の翌月と翌々月に法律相談の件数が増えているというような効果は上がっているのか、との質問に対して)現在確たる情報は持ち合わせていない。ただ、仮に無料法律相談会を行った月において、前月に比して法律相談の件数が減少したとしても、暑さなど他の要因で相談件数が下がることはありうる。無料法律相談が認知度の向上につながっていると理事者は認識している。
  1.  以下の質疑応答後、以下の意見が出された。
  • 無料法律相談会は、翌月に効果が出るということはないが、連携する自治体に当会の法律相談をPRして、委託相談などにつがなる面がある。また、北部の委託相談は日弁連の偏在解消の補助金が出ているため、今回のような法律相談のニーズも重要である。そのため、無料法律相談会は実施した方がよいと考える。
  1.  審議の結果、3議案とも全員賛成で可決。
  1.  京都市男女共同参画センターからの無料法律相談の受託の件
     山下副会長が提案説明。
     男性弁護士による男性のための法律相談を行うというものであり、今回初めての試みである旨の説明がなされた。
     以下質疑応答。
  • (試行期間ということで委託料が減額されているが、これはよくあることなのか、との質問に対して)よくあることかという問いに対する回答はできないが、不合理とまではいえないと考えている。法律相談センターの中でも議論したものと理解している。
  1.  審議の結果、全員賛成で可決。
  1.  再審法「改正」法案の成立に当たっての会長声明の件
     髙橋宗吾副会長が提案説明。金杉美和再審法改正実現本部事務局長が資料に基づき詳細説明。
     2026年7月17日に刑事再審手続に関する「刑事訴訟法の一部を改正する法律」が可決され、成立したが、肯定的に評価できる面もある一方で、証拠提出命令の対象範囲が限定されているなどの不十分な点も多く残されているので、今後もえん罪被害者が真に救済される再審手続の実現に向けた取り組みを続けていく決意を表明する旨の会長声明を発出したい、との説明がなされた。また、日弁連が既に発出した声明にはない京都の独自の点として、改正の経緯やえん罪被害者の声を記載した旨も説明された。
     以下、意見及びそれに対する回答。
  • (「福井女子中学生殺人事件の前川さん」という記載で問題はないか、との意見に対し)その前の箇所でえん罪被害者と記載されているので問題ないと思料する。
  • (前川さんが参考人質疑を欠席した理由がこの文面から伝わるかが疑問である、との意見に対して)前川さんは色々な思いから欠席されたので、前川さんの欠席の理由を書き切ることは難しい。そのため、理事者としてはこのままでいきたい。
  • (証拠開示に関して、検察官が無罪の証拠を隠していたことを入れた方がよいのではないかと考える、との意見に対して)これまでに個別の事件でも都度会長声明を出しており、今回は再審法改正に対する悔しさを出すことが目的であるから、証拠隠しには言及しなくてよいものと考えている。
  1.  審議の結果、全員賛成で可決。
  1.  向日市商工会からの無料法律相談の受託の件
     山下副会長が提案説明。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  2.  9/6公開研修会「刑事司法と社会福祉の連携~更生支援計画を学ぶ~」を京都社会福祉士会との共催で実施する件
     髙橋宗吾副会長が提案説明。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  3.  最低賃金額の「全国平均1,500円」の実現時期を先延ばしにすることに抗議し「2020年代」との目標の堅持を求める会長声明の件
     髙橋宗吾副会長が提案説明。谷 文彰労働と社会保障に関する委員会委員長が資料に基づき詳細説明。
     2026年7月21日付「経済財政運営と改革の基本方針2026「責任ある積極財政」元年~日本の挑戦を起動する!~」(いわゆる「骨太の方針」)は、骨太方針2025年において掲げていた、2020年代に最低賃金を全国平均1,500円にするとの方針を後退させるものであるから、抗議する旨の会長声明を発出したい、との説明がなされた。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  4.  下京・高齢者権利擁護支援ネットワークからの「第17回 高齢者なんでも相談会」(10/17開催)の後援依頼の件
     山下副会長が提案説明。会の費用負担のない名義後援である旨説明された。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  5.  京都文化団体連絡協議会からの「きょうぶん祭り2026 文化の花束、あなたと」(10/4開催)の後援依頼の件
      髙橋宗吾副会長が提案説明。会の費用負担のない名義後援である旨、また、当該協議会からの依頼は初めてである旨説明された。
     以下、質疑応答。
  • (連携の対象となる行事が入場料などを徴収していても名義後援できるか、との質問に対して)京都弁護士会他団体との連携に関するガイドライン上、「連携の対象となる具体的行事・活動に関する考慮要素」として、非営利性は挙げられている。しかしながら、当該ガイドラインにおいては、有料であっても営利を目的としないものであれば連携可とされているところ、当該団体は非営利の団体だと思われ、また、入場料は講師謝礼に充てられるものと思われることから、問題ないものと判断した。
  • (常議員会に諮った趣旨は、今回の後援依頼が憲法の観点からなされているものであり、弁護士会として後援してもよいと考えたことでよいか、との質問に対して)そうである。
  • (団体の会長、副会長、また上映予定の映画についての概要を教示されたい、との質問に対して)理事者としては、当該団体ホームページ以上の情報は持っていないが、特段問題ないものと判断した。また、映画についてはそのものを見ていないが、インターネットで調べる限り、日本国憲法の草案者にスポットを当てたもので、政治色が強いものとはいえないものと理解している。
  1.  審議の結果、賛成多数で可決。
  1.  厚生労働省からの「過労死等防止対策推進シンポジウム」(11/20開催)後援依頼の件(受託事業者:株式会社プロセスユニーク)
     髙橋宗吾副会長が提案説明。これまでも後援している旨の説明がなされた。
     審議の結果、全員賛成で可決。
  1.  張 秀春外国特別会員からの外国法事務弁護士名簿登録取消請求の件
     齋藤副会長が提案説明。
     審議の結果、賛成多数で可決。

《協議事項》
    なし。

《報告事項》

  1.  最近の会務状況等の報告の件
     会長が資料に基づき報告。
     資料以外の事項として、研修の周知等について、レターケースでの配付を止め、「京弁 info」として週2回配信するようにしたが、視認性が悪く感じたので、1つ1つファイルごとにメールで配信するようにした旨報告された。
  2.  当会各種法律相談件数等の報告の件
     会長が資料に基づき報告。その概要は以下のとおり。
  • 法律相談件数は昨年度よりもかなり増加しているが、その理由は不明である。
  • 受任事件特別会費については、件数は増えているが、金額は減少している。
  • 照会特別会費は件数・費用ともに減少している。今後オンライン化により活性化することを期待している。
  • 市民窓口件数はまだ多く、減らしていきたいと考えている。
  1.  日弁連理事会(6/18・6/19、7/16・7/17)報告の件
     会長が資料に基づき報告。特に以下の点について報告された。
  • 谷間世代に関する法務省との協議を行っているが、谷間世代に対して支払われなかった給与相当額を国が支払うことは難しい見通しである。そこで、谷間世代に対して支払う基金を立ち上げる構想があり、基金事業を法テラスに委託してはどうかという提案が出され、調整している。もっとも、法テラスは前向きでなく、また日弁連理事会でも法テラスの関与に懐疑的である。
  • 大阪弁護士会で個人情報漏洩事件が起きた。これにより各弁護士会における個人情報の管理について注意喚起がされた。
  • 刑事事件のデジタル化が来年3月から始まる。裁判所のアプリケーションと検察庁のアプリケーションは異なるものであり、弁護士はそれぞれに登録する必要がある。当初は、弁護士が検察庁に赴き、検察庁のアプリケーションにメールアドレス等を登録するというものであった。しかも検察庁ごとに登録する必要があるとされていた。ただ、さすがにそれはないだろうということで、日弁連と最高検が協議し、一括登録スキームを行うこととなった。今年の9月にハガキで案内する予定である。
  • こども性暴力防止法(日本版DBS)が成立し、本年12月に施行される。教育機関などの事業者を支援する弁護士を各弁護士会が推薦し、国が報酬(1時間2万円)を支払うとされているが、その報酬は1事業者当たり4時間が上限となっており、それを超えると弁護士と事業者との個別交渉となる予定で、事業者との個別交渉については各弁護士会で考えてほしいと日弁連からは言われている。
  1.  以下、質疑応答。
  • (最高裁が進めようとしている機動的審理運営について詳細を説明されたい、との質問に対して)支部裁判官が、本庁にいる時も支部の期日を開き、支部にいるときも本庁の期日を開けるようにするものと聞いている。ただ、これに対し、支部の事件を本庁で開けるのであれば、支部の統廃合論(支部不要論)が生じ、支部の司法が衰退するのではないかと危惧する意見が出ている。また、執行事件の本庁集約化の問題もある。
  • (日本版DBSにおいては戸籍の提出が求められるが、派遣される弁護士も戸籍を出さないといけないのか、との質問に対して)特段日弁連理事会の中では話をされていない
  • (6月の報告事項4のオンライン接見等についてどのような報告がされたのか、との質問に対して)今回の法制化で落ちてしまった。本来のオンライン接見が実現するのは先になるが、現在あるオンライン交通を積み重ね立法事実としていきたい、との話がなされた。
  • (7月の要請事項5・6の成年後見等関係についてはどのような話が出されていたのか、との質問に対して)改正されて補助に一本化される。オンラインでの研修が8月31日に行われるが、その後も周知を尽くしてほしいとの要望が出された。成年後見に関しては9月以降ブロック別勉強会も行う。後見人の報酬の助成、申立ての費用の助成を自治体に働きかけるべしとの話もあった。
  • (先述の、検察庁への弁護士情報の登録の目的は何か、との質問に対して)具体的な中身は言及されていないが、検察庁が使っているシステムがshare pointのため、その関係かと思われる。
  1.  2026年度4月~6月 京都弁護士会法人会計及び各公益目的事業会計の執行状況の件
     山下副会長が資料に基づき報告。
     各センターとも相談費がかなり下がっているが会館有料相談・駅前センター相談の日当の減額の効果が現れているものと認識している、と報告された。
  2.  近弁連理事会(6/17、7/8)報告の件
     会長が資料に基づき報告。
     クォーター副会長を次年度近弁連から選出することになり、近弁連では京都から出してほしいという話になっている。
     常議員からの意見として、仮にクォーター副会長を京都から出すのであれば援助について検討されたいとの意見があった。

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