会務NEWS Vol.652
ワンストップセンター支援チーム
委員 森田 基彦
ワンストップ支援チームでは、京都SARA等と連携し、性暴力被害者に対する法的支援活動及び会内研修を行っています。去る2月12日午後4時から、弁護士会地下大ホールとZOOMのハイブリッドで、NPO法人「性暴力被害者支援センター・ひょうご」より兵庫県立尼崎総合医療センターの産婦人科医師田口奈緒先生をお招きし、「学校で性暴力被害がおこったら」と題して、学校にて性暴力事件が起こった場合の支援についてご報告いただきました。
田口先生は、平成27年度内閣府「性犯罪被害者等のための総合支援モデル事業」の実施過程において、研修プロジェクトを実施するに際し、対応ガイドラインの必要性を感じられ、プロジェクトの成果として、書籍(合同出版「学校で性暴力がおこったら」)を発行されており、性暴力被害者支援センター・ひょうごのHPからもDL出来ますのでお求めください。
https://onestop-hyogo.com/atschool/
今回のテーマに合わせて、当会会員のみならず、性被害の支援に関わる学校関係者、警察関係者にもお声掛けし、学校を巡る様々なステークホルダーが研修に参加されました。
第1部では、田口先生から、学校での対応についてレクチャーいただきました。学校の立場からは、加害者生徒も被害者生徒も大切な生徒であるという点や、児童生徒への支援と危機管理を同時並行で行わなくてはいけないこと、プライバシーへの配慮とスピーディーな情報共有という背反するニーズがあること、チームで対応することの重要性を訴えられました。「学校で対立がおきたら、どちらの側にも敬意をもって対応しよう。厳しい罰に頼らないで問題に向き合い、暴力を減らし、傷ついた関係を修復し、排除するのではなく包摂する雰囲気を生み出していこう。」、という田口先生のお言葉は、日頃、どちらか一方の立場に立って業務を行うこととは異なる視点であり、新鮮に感じるとともに、学校関係の事件を受任した場合のヒントになると感じました。
第2部では、簡単なケースをもとに、弁護士、学校関係者、支援者らの立場から、それぞれが自身の専門性に基づき、可能な支援について議論しました。他の専門職の悩み、視点を共有することが出来て大変有意義な時間となりました。
ワンストップ支援チームでは、今後も、性暴力被害者に対する法的支援に関する実践的な研修を実施したいと考えておりますので、ご興味ある会員は是非ご参加ください。